恋人同盟〜モテる二人のこじらせ恋愛事情〜
世界一幸せな瞬間
暖かい春がやって来た。
パークのあちこちにも美しい花が咲き乱れ、ゲストの笑顔にめぐは幸せを感じながら日々を過ごしていた。

「もうすぐ雪村さんのお誕生日ですね。今年は氷室さんとデートですか?」

SNSに載せる写真を撮りながら、環奈が尋ねる。

「えへへ、うん」
「ご予定は?どこに行くんですか?」
「分からないの。予定空けといてって言われただけで」
「へえ、楽しみですね」
「うん!」
「やだ、雪村さん可愛い!」
「環奈ちゃんだって、彼氏と仲良しじゃない?時々パークに迎えに来てくれてるでしょ」

今度は環奈が、えへへと笑った。

「なんか、愛されてるっていいですよね」
「うん、そうだね」

二人でふにゃっと笑い合う。

「あー、お花も綺麗に咲いてるし、パークも楽しそうなゲストで賑わってて幸せ」
「うん。素敵な職場だよね」
「ほんとほんと」

たくさんの写真を撮りながら、二人で幸せを噛みしめた。
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