キミの隣に座っていたい
1.今と過去
日常
あっ…
また、忘れた…
「涼ちゃん!」
後ろを振り向くと、狭い数学準備室のドアの所に独りの女の子が立っていた。
「あっ…ごめん!朝バタバタしてたからさ」
俺−佐原涼のイトコでここの高校の生徒の絢が、青色の袋を持って立っている。
「もう、忘れないでよね!」
不機嫌な絢が俺を睨んだ。荒々しく袋を俺に渡した。
マジで機嫌悪いな…
絢から渡されたのは弁当。
「はぁ〜」
お菓子で機嫌直してもらうか…