キミの隣に座っていたい
「絢…大丈夫か?」
「うん…今からご飯作るね?」
もしかして、俺が帰るまで言い争いしてたのか?
それより…
「絢、ご飯の後、話があるから」
「…わかった」
自分の部屋に戻り、スーツを脱いだ。
晩御飯はやけに静かだった。
いつもなら、絢と学校とかの話しするのに…
「絢、ここに座りなさい。」
俺はソファーで絢は、絨毯の上で正座。
「進路の話でしょ?」
わかっていたか…
「話の内容が分かっているなら、早い。
絢は、大学とかに行きたくないのか?」
「行ったら、涼ちゃんに迷惑かけるでしょ?あたし就職しようと思ってる」
普通科の高校出て、就職するのは難しい…そ言うか
「俺が迷惑とか思ってると考えているのか?」
絢はこくりと頷いた。
「絢、それは間違えだ。話していなかったけど、絢の学費とかは全部、叔母さんと叔父さんが残してくれた財産で払ってんだ。大学4年を普通に卒業できるぐらいの貯金はある。」
話していなかったのを話していかないと
「そうなの?」
目をまん丸にして驚いている。
俺は自分の部屋の引き出しからあるものを出し、絢に渡した。
「この通帳は、絢名義になっている。絢、もう自分で持っていなさい。」
「はい…」
「話を戻すけど、進路は?」
就職とか言うなよ?
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