キミの隣に座っていたい
「涼くん…」
「あっ、こんばんは…」
幸子おばさんと総太郎おじさんが店にやって来た。
おじさんとおばさんはそれぞれ珈琲と紅茶を頼んだ。俺は珈琲。
「そろそろ絢ちゃんに話すべきじゃないか?」
とおじさん。
さっそくその話か…わかっていたけど…
「でも…二十歳までは…」
「もう、話を理解してくれる歳だろう?絢ちゃんは…」
だけど、俺がこの話を聞かされたのは二十歳の時…
「絢ちゃんのことを思っているなら、話しなさい。」
ときびじくおばさんが言った。
「…はい」
おばさんの言う通り、絢を思うなら話すべきだ…
「話が変わるけど、絢ちゃんのことはどう思っているの?」
おばさんに尋ねられた。
「いい子だと…親たちが亡くなったのにまっすぐ生きてると…
絢は俺にとって大切な人です…」
驚くほど素直な言葉が出てきた。
「そう…でも、今のままではいけないのわかっているわよね?」
「はい…」
「だったら、絢ちゃんに明日でもいいから話しなさい。」
「わかりました。」
昨日、一人でじっくり考えて出て来た、俺の答えだ!
絢は俺にとって必要な人で…大切な人で…守って行かないといけない人だ…
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