キミの隣に座っていたい

手紙には、ところどころ滲んでいた。

この手紙を泣きながら母である渚さんが書いたのだろう…







「絢…これが俺が佐原家に養子に入ったという証拠…」

真剣に俺の話を聞いている絢にある封筒を渡した。
絢はゆっくりと手を動かし、封筒から紙を出した…

「これ…」

絢はその紙を落としてしまった…

「絢、しっかりと見てほしい…」

紙には【戸籍謄本】と書かれている。その俺の名前の所に【養子】と記載されている。

俺は、テーブルの真中に紙を置いた。

「本当に従兄妹じゃないんだね…」

「あぁ…」

絢は、伏せたまますすり泣き始めた。








ごめんな…今まで黙ってて…








.





< 50 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop