音楽的秘想(Xmas短編集)
ページをめくっていた君が、突然パタリと雑誌を閉じる。お得意の直感だろうか。一体何をするのだろうかと見守っていれば、君はパッとテレビに目を向けた。
小さな画面に映ったのは、何処かの町の銀世界。君が歓喜の声を上げる。ふと窓の外を見ると、僕達の街にも、ふわりとした白い物が舞っていた。
何も言わずに君の肩をそっと叩いて、戸外を指差す。窓ガラスの向こうを見た君は、目を細めて「やったー!」と叫んだ。
「幸成!ホワイトクリスマスだよ!!」
「おー、良かったじゃん。」
「ねぇ、これ里菜から送られてきたんだよ!見て見て!!」
友人から届いたという雪だるまの画像を僕に見せ、えくぼを作る君。こんな仕草がとても可愛らしい。すると、「ユキ、今日は何か機嫌良いねー?」と君。それは君のせいだと返せば、照れるからやめてと言われた。あぁ、ごめん。やめられないと思うな。その答えに君は、今度はひたすら笑った。
君の笑い声が充満しているこの室内の体感温度は、一体どのくらいなんだろう。例え外がマイナス8度でも、僕の心には今、暖炉の炎のような温もりが灯っている筈だ。寒さなんて、全く感じないから。
小さな画面に映ったのは、何処かの町の銀世界。君が歓喜の声を上げる。ふと窓の外を見ると、僕達の街にも、ふわりとした白い物が舞っていた。
何も言わずに君の肩をそっと叩いて、戸外を指差す。窓ガラスの向こうを見た君は、目を細めて「やったー!」と叫んだ。
「幸成!ホワイトクリスマスだよ!!」
「おー、良かったじゃん。」
「ねぇ、これ里菜から送られてきたんだよ!見て見て!!」
友人から届いたという雪だるまの画像を僕に見せ、えくぼを作る君。こんな仕草がとても可愛らしい。すると、「ユキ、今日は何か機嫌良いねー?」と君。それは君のせいだと返せば、照れるからやめてと言われた。あぁ、ごめん。やめられないと思うな。その答えに君は、今度はひたすら笑った。
君の笑い声が充満しているこの室内の体感温度は、一体どのくらいなんだろう。例え外がマイナス8度でも、僕の心には今、暖炉の炎のような温もりが灯っている筈だ。寒さなんて、全く感じないから。