《DOOM》
「そんなコト云わないでさぁー、教えてよぅ、二人とも〜」
ナオヤが二人の肩を力任せに揺さぶると二人の頭が張り子の虎のように揺れる。
無視を決め込む二人にナオヤがイジケて手を離すと、余韻で揺れ続ける二人が顔を見合わせ、口の端を上げてナオヤには見えないように笑った。
「どうする? ハルタくん。
つうか、ほんとにコイツメンバーでいいの?」
「僕、かなり不安です。しかも、リーダーです、いちを」
「だよねぇー。リーダーなんだよねぇ、オレ」
「ハルタ。それ貸して」
「はい、どうぞ」
「えー、マンガ読むのぉー」
カツンッ!
「いってぇー!
なにも殴らなくたって……イテテテ」
「はい、残念。日本語も間違ってるぜ。殴ったんじゃなくて、小突いたんだよ」
「えー、かなりイタイよぅ」
「でしょうね。角ですから」