BaD
空はさっきまで美しい夕焼け空だったのに、あっという間に暗く…、なっているはずだったのだが、紫色に程近い色が不気味に夕暮れ空を飾っている。
嵐の前はこんな空になるとどこかで聞いたことがある。今夜は荒れるだろう。
ぱらつきだした雨の音で少しうとうと居眠りしていたのか、気づけば妻は料理の支度を終えていた。
無言で出来たばかりの料理に手を伸ばそうとした。が。
「空は?ご飯できたから呼んできてよ。」
妻にせかされ、しぶしぶ僕は二階の自分の部屋にいると思われる息子を階段の前で呼んだ。
何回か呼んで降りてこなかったので、仕方なく息子の部屋まで行った。
さっきのことを気にしているのだろうと、感情的になったことを僕なりに反省してドアをノックした後、できるだけ優しく声をかけた。
「さっきは怒鳴って悪かったな、ご飯だから出てこないか?」
「今日はお前の好きなカレーだぞ、よかったなぁ。」
「そろそろあのアニメ、始まっちゃうぞ。先に降りて見てこようかなぁ?」
しかし返事は返ってこない、このまま降りてもまた妻にせかされるだけ。
しびれを切らしてドアを押し開けた。が、鍵は架かっておらず、息子の姿もそこにはなかった。
まずい、直感的にそう思った。
嵐の前はこんな空になるとどこかで聞いたことがある。今夜は荒れるだろう。
ぱらつきだした雨の音で少しうとうと居眠りしていたのか、気づけば妻は料理の支度を終えていた。
無言で出来たばかりの料理に手を伸ばそうとした。が。
「空は?ご飯できたから呼んできてよ。」
妻にせかされ、しぶしぶ僕は二階の自分の部屋にいると思われる息子を階段の前で呼んだ。
何回か呼んで降りてこなかったので、仕方なく息子の部屋まで行った。
さっきのことを気にしているのだろうと、感情的になったことを僕なりに反省してドアをノックした後、できるだけ優しく声をかけた。
「さっきは怒鳴って悪かったな、ご飯だから出てこないか?」
「今日はお前の好きなカレーだぞ、よかったなぁ。」
「そろそろあのアニメ、始まっちゃうぞ。先に降りて見てこようかなぁ?」
しかし返事は返ってこない、このまま降りてもまた妻にせかされるだけ。
しびれを切らしてドアを押し開けた。が、鍵は架かっておらず、息子の姿もそこにはなかった。
まずい、直感的にそう思った。