ヒミツの恋―不倫―
―仁Side―


一週間ぶりに会った愛しい人。



メールだけじゃ…
電話の声だけじゃ…
満たされないこの気持ち。



やっと会えた。




今日のデートはあの旅館に決めていた。


あずとの時間をゆっくり過ごしたかったんだ。




部屋に入って、あずの背中を見て…

触れたくて仕方ないその人の背中を 抱きしめた。



離したくない。
あずが俺のものにならなくてもいい。


でも、あずの心は
俺のものにしたいんだ。



美味しそうに飯を食うあずを見て
このまま時間が止まればいいと思った。


毎日、当たり前のように一緒に飯を食って、ベッドに入る旦那が正直うらやましい。



でもこの恋を選んだのは俺だ。





温泉に入り
浴衣姿になったあずを見て、また惚れた。



俺のものにしたい。
心だけは…。



不倫、
この罪を背負って生きてく覚悟はできてるんだ。
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