ヒミツの恋―不倫―
―あずさSide―



私は仁くんにキスをした。

どびきり優しく愛を込めて。


でも、なんだか淋しそうな顔をしている仁くん…



『ねえ、仁くん?今日、泊まりたい。』



仁くんは優しい笑顔で微笑んで、私の頬にキスをした。


『でも寝かせねーよ♪』


なんて冗談言って、照れ隠ししてる。





こんなにも好きで
きっと仁くんも好きでいてくれてる。

なのに、心のどこかで淋しいと嘆いてる。





これが…不倫。なんだよね?





『さあ、食べよ〜♪仁くん、クラムチャウダーよく作るの?』


『初めて作ったから味は期待できないな。』





うん、美味しい♪

『やば〜い!美味し〜い!』


『あず、声でけぇよ//』



いつ、またこうして仁くんの家に来れるかわからない。

一分、一秒、一瞬がすごく大切。




後片付けは私がして
仁くんはテレビを見てる。


家での私と匡のシチュエーションと同じだよ…


『コーヒー入れるよ♪どのカップ使えばいい?』



するとなんだかニヤニヤしながら紙袋を持ってくる仁くん。


『あずとお揃いのカップ買ってきたんだ〜俺って乙女じゃね?』



『超乙女じゃん♪しかも可愛い〜』




仁くんらしくないセレクトだよね?
家具も食器も白やブラウン系で統一してるのに
このマグカップだけ超カラフルで浮いちゃってる。



『あずっぽいの選んでみた。派手だろ〜』


たしかに派手。
でも私をイメージしてくれて選んでくれたなら
地味より派手な方がいい。

私はコーヒーを入れてソファに座る。


『このカップ、私専用♪』
『そのつもりだけど♪』






私たち…ラブラブ?
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