ヒミツの恋―不倫―
『さあ、俺風呂入るわ!!あずは?』
『へ?』
『一緒に入らね〜?』
『う…ん。』
なんか空気悪いから、こう言うしかなかった。
あ、着替えがない。
泊まる気なんてなかったから…
『仁くん、私着替え持ってきてないよ…どうしよ』
『じゃあ買いに行こ〜』
そう言ってジャケットを羽織る仁くん。
時計を見ると、もう9時を廻ってる。
『どこかあいてる店あるの?』
『街まで出ればいいじゃん♪イルミネーションが綺麗だし』
『うん♪』
そう言って急に決まった夜デート。
でも…誰かに会っちゃったりしないかな…
『はい、これ♪』
爽やかな笑顔で渡されたのはニット帽。
『俺んだけど、あずなら似合うわ』
『これでサングラスすれば?どこかの芸能人みたいだけどな(笑)』
『だね(笑)ありがと♪』
私はニット帽にサングラス、仁くんはキャップを被って家を出た。
2人とも怪しい。
ほんと芸能人のお忍びデートみたいで面白い。
仁くん、気を使わせてごめんね。
ありがと。