満員電車。


帰宅途中にアイスが無性に食べたくなって、家の近くのコンビニによった。



アイスアイスっと。


迷わずアイスコーナーに向かう。


するとそこには二つのアイスを手に取り、真剣に悩んでる茶髪がいた。


裕也??


やっぱ裕也だ。何髪染めてんだよ、うらやましいし。


そんな俺に裕也は気付いたのようだ。


「おっ優!なぁいちごとチョコ、どっちがいいかな」


いきなりそれかよ!!


結構久しぶりに会うんだけどね…



「チョコ。」



いちごなんて甘すぎる。



「えぇ〜いちごがよかったのに」


「じゃあきくなっ。いちごってお前は女子か」


甘ったるいいちごのアイスは、そう、吉井さんなんかが食べてるのが似合う。


そうだ!吉井さん!


「吉井捺岐ってわかる?」


悩んだ末にいちごに決め、レジに向かおうとしている裕也にきいてみた。



俺はすでにチョコアイスを片手に持っている。



「なつきぃ?あぁ小学校からの付き合いだからある程度は」


そんな付き合い長いんだ。


こいつずっと女に興味ないって言ってたくせに。


ちゃっかり吉井さんとは知り合いかよ。



「捺岐がどうした?同じクラス?」


「うん。ついでに同じ委員会」


裕也は驚いていた。

「お前がもう一人のやつか。てか図書委員って(笑)」
「うるせーよ」


ん?


てかなんで図書委員だって知ってるんだ?



< 32 / 72 >

この作品をシェア

pagetop