満員電車。
帰宅途中にアイスが無性に食べたくなって、家の近くのコンビニによった。
アイスアイスっと。
迷わずアイスコーナーに向かう。
するとそこには二つのアイスを手に取り、真剣に悩んでる茶髪がいた。
裕也??
やっぱ裕也だ。何髪染めてんだよ、うらやましいし。
そんな俺に裕也は気付いたのようだ。
「おっ優!なぁいちごとチョコ、どっちがいいかな」
いきなりそれかよ!!
結構久しぶりに会うんだけどね…
「チョコ。」
いちごなんて甘すぎる。
「えぇ〜いちごがよかったのに」
「じゃあきくなっ。いちごってお前は女子か」
甘ったるいいちごのアイスは、そう、吉井さんなんかが食べてるのが似合う。
そうだ!吉井さん!
「吉井捺岐ってわかる?」
悩んだ末にいちごに決め、レジに向かおうとしている裕也にきいてみた。
俺はすでにチョコアイスを片手に持っている。
「なつきぃ?あぁ小学校からの付き合いだからある程度は」
そんな付き合い長いんだ。
こいつずっと女に興味ないって言ってたくせに。
ちゃっかり吉井さんとは知り合いかよ。
「捺岐がどうした?同じクラス?」
「うん。ついでに同じ委員会」
裕也は驚いていた。
「お前がもう一人のやつか。てか図書委員って(笑)」
「うるせーよ」
ん?
てかなんで図書委員だって知ってるんだ?