満員電車。
藤田くんに告白された。
正直こんな状況は予想してなかったから、かなり動揺してるうちに家に着いた。
『えっと…あ、もう家ついてすぐご飯だからごめん!』
とりあえず私は電話を切った。
次の日私は電話のことを麻衣に話した。
場所は女子トイレ。
教室だと吉原君とかサッカー部が数人いて聞かれたらまずいから。
「藤田がぁ?!」
麻衣は驚きを隠せない様子。
「まぁ最初から捺岐狙いはわかってたけど。まさかね、あんな爽やか君は電話じゃなくて直接言うと思ってたわ」
そっちに驚いたの?!
そんなの関係ないよ。
『どうしよう』
藤田くんは嫌いじゃない。
普通にいい人。
麻衣のいうとおり爽やか君だし。
だけど好きとかそういう風に見てなかった。
「特に好きな人いないなら付き合えば?藤田なら楽しいよきっと」
確かに。
好きな人かぁ〜
私の好きな人…
硬派な彼?
まさか!!!
話したこともないし!
名前も知らない……
なんか悲しくなってきた。
「どうした?とりあえずあたしは賛成ね」
どうしよう…
部活行くの気まずいや。