The previous night of the world revolution5~R.D.~
「…はー…」

その日、俺は頬杖をついて、俺らしくもない深い溜め息を漏らした。

すると。

「どうしたの、ルレイア?具合が悪いの?」

「腹いてぇのか?ルレ公。賞味期限切れたプリン食って腹壊したのか?」

「それはアリューシャでしょ?あれだけ、プリンの賞味期限には気を付けてって言ったのに…」

「だって冷蔵庫の奥に潜んでて…。まだイケると思ったんだもん!」

「…ガキかよ、お前は…」

呆れるルルシー。

いや、まだ冷蔵庫の中にプリンあるのを忘れて、つい買い足しちゃうことってあるよね。

で、古いのが冷蔵庫の奥から発見されるという。

あるある。

「そういえばルレイア先輩、フェロモンの調子もあまり良くないようだな」

「そうなんですよー…。フェロモンレベルがなかなか上がらなくて…」

「それは大変ね、ルレイア。心配だわ…」

ルリシヤとシュノさんの心配をよそに、ルルシーは。

「…そっちの方は、別に心配しなくて良いと思うぞ。出来れば低いままでいてくれ」

酷いルルシー。

俺のフェロモンレベルが低いんだぞ?これは由々しき事態だ。

ルレイア・ハーレムの危機だよ?

「何かあったの?ルレイア。私に出来ることなら、何でも力になるわ」

「そうだぞ、ルレイア先輩。我慢は良くない。ここに秘蔵のルルシー先輩着替え中のセミヌード写真があるから、これでフェロモンレベルを回復させてくれ」

「シュノさん、ルリシヤ…!あなた達はなんて良い人なんでしょう…」

仲間って、良いものだね。

落ち込んでたけど、ちょっと元気が出たよ。

それなのに、ルルシーはと言うと。

「…ルリシヤ。お前後で表に出ろ」

何故か、おこだった。

いやんルルシー。えっち。

とりあえず、セミヌード写真は有り難く頂くとしよう。

「それでルレイア、本当にどうかしたの?」

「ルレ公が不調なんて、珍しいよな」

「…ですよねー…」

自分でもそう思う。

でも、これじゃあ不調にもなるよ。

そして、不調なのは俺だけではない。

「ここ最近、世の中が不況じゃないですか…」

…嫌だよね、不景気って。

気分までどよーん、と落っこちてしまう。
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