The previous night of the world revolution5~R.D.~
そう。
ここルティス帝国は近頃、近年稀に見ない不景気の波に襲われつつあった。
「あぁ…。確かにね」
アイズレンシアが頷き、
「こればかりは仕方ないな。神の手とも言うし」
ルリシヤもまた、仕方ないという風に肩を竦めた。
そもそも、景気というのは波のように、上がったり下がったりするものだ。
ずーっと上がり続けることはないし、逆にずーっと下がり続けることもない。
これまでは上昇傾向にあったルティス帝国の経済状況が、近頃になって下降傾向の兆しを見せ始めた。
ルリシヤの言う通り、景気に波があるのは当然なのだから、これは仕方ないのだが…。
ところで、何故不況の波が押し寄せてきたのかと言うと。
これには色々と理由がある。
まず、シェルドニア王国の政変。
全王ミレドが、どっかの誰かさんによって暗殺され。
ゲロ顔元縦ロール女が、女王の座についた。
これによって、ルティス帝国内のシェルドニア系企業が大きく動いた。
母国の突然の政変に動揺したのか、経済を回すことより、守りに入ってしまった。
母国、つまりシェルドニア王国がある程度落ち着くまでは、様子見しておこうという訳だ。
それに加え、隣国箱庭帝国の著しい経済発展も、ルティス帝国経済に影響を与えている。
以前は鎖国状態で、他国との交流も皆無に等しく、世界の貧乏国家代表みたいだった箱庭帝国だが。
これまた、元童貞坊やのどっかの誰かさんが革命を起こし、開国と同時に、積極的な経済活動を始めた。
ルティス帝国やシェルドニア王国に比べれば、まだまだ弱小国家ではあるが。
最近の箱庭帝国の経済発展は、目覚ましいものがある。
特に箱庭帝国の政府機関『青薔薇委員会』が力を入れているのは、観光事業である。
箱庭帝国は国内各地を整備し、積極的に外国から旅行客を募った。
最初の頃は、「箱庭帝国なんて治安が悪そうだし、気味が悪くて行けない」という空気が蔓延しており、なかなか観光業も捗らなかった。
しかし『青薔薇委員会』は諦めず、各国に箱庭帝国の治安の良さと、観光地の積極的なアピールによって、徐々に観光客が増え始めた。
『青薔薇委員会』のこの政策は、見事に成功した。
確かに箱庭帝国は長年鎖国をしており、諸外国から遠巻きに見られていた。
しかし、それだけに箱庭帝国は、諸外国に染まらない、独自の文化を発展させてきた。
要するに、観光客にとっては、箱庭帝国の文化はとても物珍しいのだ。
ここルティス帝国は近頃、近年稀に見ない不景気の波に襲われつつあった。
「あぁ…。確かにね」
アイズレンシアが頷き、
「こればかりは仕方ないな。神の手とも言うし」
ルリシヤもまた、仕方ないという風に肩を竦めた。
そもそも、景気というのは波のように、上がったり下がったりするものだ。
ずーっと上がり続けることはないし、逆にずーっと下がり続けることもない。
これまでは上昇傾向にあったルティス帝国の経済状況が、近頃になって下降傾向の兆しを見せ始めた。
ルリシヤの言う通り、景気に波があるのは当然なのだから、これは仕方ないのだが…。
ところで、何故不況の波が押し寄せてきたのかと言うと。
これには色々と理由がある。
まず、シェルドニア王国の政変。
全王ミレドが、どっかの誰かさんによって暗殺され。
ゲロ顔元縦ロール女が、女王の座についた。
これによって、ルティス帝国内のシェルドニア系企業が大きく動いた。
母国の突然の政変に動揺したのか、経済を回すことより、守りに入ってしまった。
母国、つまりシェルドニア王国がある程度落ち着くまでは、様子見しておこうという訳だ。
それに加え、隣国箱庭帝国の著しい経済発展も、ルティス帝国経済に影響を与えている。
以前は鎖国状態で、他国との交流も皆無に等しく、世界の貧乏国家代表みたいだった箱庭帝国だが。
これまた、元童貞坊やのどっかの誰かさんが革命を起こし、開国と同時に、積極的な経済活動を始めた。
ルティス帝国やシェルドニア王国に比べれば、まだまだ弱小国家ではあるが。
最近の箱庭帝国の経済発展は、目覚ましいものがある。
特に箱庭帝国の政府機関『青薔薇委員会』が力を入れているのは、観光事業である。
箱庭帝国は国内各地を整備し、積極的に外国から旅行客を募った。
最初の頃は、「箱庭帝国なんて治安が悪そうだし、気味が悪くて行けない」という空気が蔓延しており、なかなか観光業も捗らなかった。
しかし『青薔薇委員会』は諦めず、各国に箱庭帝国の治安の良さと、観光地の積極的なアピールによって、徐々に観光客が増え始めた。
『青薔薇委員会』のこの政策は、見事に成功した。
確かに箱庭帝国は長年鎖国をしており、諸外国から遠巻きに見られていた。
しかし、それだけに箱庭帝国は、諸外国に染まらない、独自の文化を発展させてきた。
要するに、観光客にとっては、箱庭帝国の文化はとても物珍しいのだ。