The previous night of the world revolution5~R.D.~

sideルルシー

──────…こいつらが、俺の部屋にたむろするのは、いつものことだが。

「…ふむ。この嬢はD…。こっちはE。こっちは…Cと詐称してますが、これはBですね」

ルレイアはその日、何やら怪しげな写真と書類を見比べながら、ルリシヤと話していた。

何だあれは。

その不穏なアルファベットは何だ。

「ルレイア先輩、こっちは?自己申告ではDだが…。俺の見立てだと、この人…Cだよな?」

「惜しい。彼女は限りなくD寄りのCです」

「そうか。俺もまだまだ修行が足りないな」

おい。

どっかで聞いたぞ。このやり取り。

ってか結局Cなんじゃないか。

「…?ルレ公達、何の話してんの?血液型?」

「アリューシャが大きくなったら、教えてあげるからね」

こっちの親子は平和だ。

「良いなぁ…。世の中の女の子は、もっと大きいのね…」

そして、しょんぼりとするシュノ。

ルレイア達が何を話しているのか、もうお分かりのことだろう。

俺は声を高らかにして言わせてもらおう。

よそでやれ、と。

「…おいお前ら!わざわざ人の部屋に来て、何の話してんだ!」

「何の話って…。別に良いじゃないですか。何の話しても」

「良くない!不健全だろうが!まだ昼間だぞ!」

全くお前達と来たら、真っ昼間に堂々と卑猥な話をしやがって。

だからって、夜こんな話をされても困るけどな!

何処で何話しても良いが、それをわざわざ俺の前でするな。

アリューシャも聞いてるんだぞ。

それなのに、ルレイアと来たら。

「いやんルルシー。妬いてるんですか?」

「は?」

何故、そんな思考になる?

「そんなに心配しなくても、俺はルルシー一筋ですよ!ルルシーしゅき!」

「ちょ、おま、くっつくな!」

「あ~ルルシーったら、なんて男らしい良い匂い!思わずフェロモンがたっぷりと…」

「出すな!」

「さすがルレイア先輩夫婦。仲が良くて羨ましい限りだ」

「お前も止めろよ!」

こんなゼロ距離でルレイアのフェロモンを「たっぷり」食らってみろ。

死ぬぞ。

そしてルリシヤ。お前は微笑ましげに眺めてるんじゃない。

俺は強引に、ルレイアをひっぺがした。

全く油断も隙もあったもんじゃない。

「あ~んルルシ~」

「うるせぇ。離れてろ」

これ以上フェロモンに晒されたら、人体に悪影響が出る。

「良いじゃないですか~。折角久し振りに、夜の街に俺のお店が新しく出店することになったんですよ?」

「ちなみに、俺のカジノと共同経営だ。新感覚で面白いだろう?」

「は…?」

お前達、一体何の話だ?
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