The previous night of the world revolution5~R.D.~
その頃の帝国騎士団は、控えめに言って、毎日が修羅場だった。
『天の光教』を徹底して取り締まるようになってからというもの、帝国騎士団、及び王候貴族達に対するバッシングは、酷いものがあった。
全く、俺達の苦労も知らず、好きなだけ批判して良い気なもんだ。
皮肉なことに、今更景気が回復し始めてきてる。
そんな中での、世間の嫌われ者二大組織の会合。
考えるだけで憂鬱だったが。
しかし、我らが帝国騎士団長、オルタンスは。
「…お前、何ちょっとわくわくしてるんだよ」
「?」
オルタンスは、何故かうきうきしながら爪を眺めていた。
その爪は、きらきらと薄紫色に輝いていた。
懲りずにまた、爪に液体塗りたくったらしい。
「ルレイアが会いに来てくれるから、ちょっとお洒落しようと思ってな」
「…」
…そうか。
ルーシッド、絶句。
お前は、これから国の趨勢を左右するかもしれない会議を控えてるんだってこと、分かってるか?
お前がそれだけ能天気だと、なんか俺も気が抜けてくるんだけど。
やめろよ。
「でもやはり、いくら俺がルレイアの真似をしても、ルレイアほどは似合わないんだよな…。あれは天性の才能だと言うのか…。羨ましい…」
羨ましいのかよ。
俺は全然羨ましくない。
何が嬉しくて、あんなフェロモンのバケモノみたいな男にならなきゃならんのだ。
絶対に嫌だね。
すると、そこに。
噂をしていたルレイア達一行、『青薔薇連合会』の幹部六名が、会議室にやって来た。
「どうもー、時代の落伍者の皆さん。元気してますか?」
開幕、嫌味たっぷりのルレイアの挨拶に。
思わず苦笑してしまいそうになった俺である。
…言い返す言葉がないとは、このことである。
『天の光教』を徹底して取り締まるようになってからというもの、帝国騎士団、及び王候貴族達に対するバッシングは、酷いものがあった。
全く、俺達の苦労も知らず、好きなだけ批判して良い気なもんだ。
皮肉なことに、今更景気が回復し始めてきてる。
そんな中での、世間の嫌われ者二大組織の会合。
考えるだけで憂鬱だったが。
しかし、我らが帝国騎士団長、オルタンスは。
「…お前、何ちょっとわくわくしてるんだよ」
「?」
オルタンスは、何故かうきうきしながら爪を眺めていた。
その爪は、きらきらと薄紫色に輝いていた。
懲りずにまた、爪に液体塗りたくったらしい。
「ルレイアが会いに来てくれるから、ちょっとお洒落しようと思ってな」
「…」
…そうか。
ルーシッド、絶句。
お前は、これから国の趨勢を左右するかもしれない会議を控えてるんだってこと、分かってるか?
お前がそれだけ能天気だと、なんか俺も気が抜けてくるんだけど。
やめろよ。
「でもやはり、いくら俺がルレイアの真似をしても、ルレイアほどは似合わないんだよな…。あれは天性の才能だと言うのか…。羨ましい…」
羨ましいのかよ。
俺は全然羨ましくない。
何が嬉しくて、あんなフェロモンのバケモノみたいな男にならなきゃならんのだ。
絶対に嫌だね。
すると、そこに。
噂をしていたルレイア達一行、『青薔薇連合会』の幹部六名が、会議室にやって来た。
「どうもー、時代の落伍者の皆さん。元気してますか?」
開幕、嫌味たっぷりのルレイアの挨拶に。
思わず苦笑してしまいそうになった俺である。
…言い返す言葉がないとは、このことである。