The previous night of the world revolution5~R.D.~
帝国騎士団との会議が終わり。

俺達は、『青薔薇連合会』本部に戻った。

すかさず、ルルシーが俺に詰め寄った。

「どういうことなんだ?帝国騎士団に貸しを作るって…」

「ずっと待ってたんですよ、俺。このときが来るのを」

元々俺は、『天の光教』と直接ドンパチするつもりはなかったのだ。

「そんな格好良い決め台詞言ってないで、具体的に言え。具体的に」

「具体的に?うーん…。つまりですね、いよいよ『天の光教』を叩こうかと」

「おぉ!とうとうやるのか!」

アリューシャ、ハイテンション。

「ここはスナイパーアリューシャの出番だな!ようし!アリューシャが格好良く撃ち抜いて…」

「あ、その必要はないですよ」

「何だと!?」

残念ながら。

今回、アリューシャの出番はない。

アリューシャはお留守番である。

「貴様ルレ公!アリューシャをそっちのけにして、自分だけMVPになろうって腹だな!?」

「うふふふ。前回はルリシヤにMVP盗られましたからねぇ。今回は俺が活躍させてもらいますよ」

「おにょれぇぇ~!」

悪かったな、アリューシャ。

今回のMVPは、他でもないこの俺だ。

残念ながら、それは譲れない。

何せ、かの国に行けるのは、俺と、それから…。

「…何したいのか知らんが、お前が何処かに行く気なら、俺も一緒に行くぞ」

嫌とは言わせない、という強い口調のルルシー。

…ですよねー。

「出来れば俺とルリシヤで…」

「駄目だ。俺も行く」

「はいはい。分かりました」

そう言うと思って、航空券三人分取っておきました。

備えあれば憂いなしってね。

「…成程。何となく話が読めた」

「同感だ。相変わらずルレイア先輩の作戦は、大胆だな。壮観だ」

アイズとルリシヤは、察してくれたようだ。

さすが。

「…ルレイア、どうするの?どうやって『天の光教』を叩くの?」

素直に首を傾げるシュノさん。

「そりゃあれじゃねぇの?いつも通り、ルレ公が鎌持って無双して…」

「とんでもない、アリューシャ。俺は良識ある大人なんですから、そんな野蛮なことはしませんよ」

「…」

何で皆無言でこちらを見るんだ?

「何のことはありませんよ。俺は良識ある大人なので、とても平和的に、かつ親切丁寧に…」

俺は、にっこりと微笑んだ。

「…『銀行』から、金、ぶん盗ってきます」

物がないなら、持ってる奴からぶん盗ってこいってな。
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