The previous night of the world revolution5~R.D.~
「ぶっちゃけ、今何処まで進んでるの?」

と、アイズ。

アイズを拉致った糞野郎共の捜索だが。

「『天の光教』と色々やりながらも、一応水面下では調査は進めてたんですけどね~」

ぶっちゃけ、芳しい結果は出ていないのだが。

「その顔だと、あんまり進んでないんだね」

「…誠に不甲斐ないばかりです」

マフィアの幹部、ルティス帝国の歩くエロスともあろう俺が。

仲間を拉致して、傷つけやがった奴らの正体さえ探れないとは。

ルティス帝国一の色男の名が泣くと言うものだ。

「仕方ないよ。『天の光教』の騒動で忙しかったし…。それに、向こうはかなりの手練れのようだしね。そう簡単に尻尾を掴ませてはくれないみたいだ」

「『天の光教』の件も落ち着いてきましたし、今度はこちらに注力しましょう」

本格的にな。

何者かは知らないが、野放しにはしておけない。

「見っけたらな!見っけたらアリューシャが撃ち抜いてやるからな!アイ公の仇は…アリューシャが討つ!」

意気込みは大変結構。

アイズ死んでないけどね。

「目星はついてるの?」

「いくらか目はつけてありますが…。『天の光教』が掻き回してくれたせいで、裏社会もちょっと事情が変わってきてるみたいですし…」

「そうだね…。私を拉致した手腕と言い、一山いくらの非合法組織ではないだろうし…」

色々な組織が統合されて、新設されてるみたいだし。

でも、俺達はルティス帝国最大のマフィア。

色んな方面に根は張ってあるし、統合された組織の足取りを探るのも、そう難しくはない。

『天の光教』の横槍もなくなってきたことだし。

今度こそ本腰入れて、アイズの仇討ちをしなくては。










…と、思っていた矢先であった。



< 236 / 627 >

この作品をシェア

pagetop