The previous night of the world revolution5~R.D.~
そんな訳で今回は、アリューシャも前線メンバーに加えて。

いざ、『厭世の孤塔』の残党の残党の残党刈り。

もう二度と残党が出ないように、一人残らず首を刈り取ってやろう。

『厭世の孤塔』は、元々少数精鋭の組織。

侮ると、足元を掬われかねない相手だ。

実に腕が鳴る。

久々に、俺の鎌の見せ所じゃないか。

シェルドニアの一件のときは、暴れさせてもらえなくて欲求不満だったからな。

溜まりに溜まった獣のような欲望を、思いっきりぶつけさせてもらおう。

「ふっふっふ…。さぁ、行きますかルルシー」

「…何でフェロモン出してんの?お前…」

いや、欲求不満だからね。

ちょっとフェロモンレベルが。

それはそれとして、帝国騎士団と共に、いざ突入。

帝国騎士団は、上の階にいるルチカ・ブランシェットを。

俺達『青薔薇連合会』は、真っ直ぐ地下に向かうことになっている。

さぁ行くか、と思ったそのとき。

「…ん?」

ルリシヤが、足を止めた。

「?どうしました、ルリシヤ」

この後輩、強さと度胸は死神の化身である俺と大差ない。

そんなルリシヤが、敵を前にして足を止めるとは。

しかもルリシヤにとって、これは過去の古巣の雪辱戦である。

「怪しい…。俺の仮面レーダーが反応している」

「ほう?」

ルリシヤの仮面レーダーが反応とは。

それは見逃せないな。

「先輩方、悪いが先に行ってくれないか。用が済んだら、俺も追いかける」

「了解しました」

「え?ちょ、おま…。仮面レーダーって何だよ?」

「さぁさぁ行きましょう、ルルシー」

ルリシヤなら、相手が誰であろうと、返り討ちにしてしまうだろう。

何より、ルリシヤの仮面レーダーの精密さは、アリューシャの狙撃技術並みだからな。

任せておいて良い。

『分かった。周りに気をつけてね、ルリシヤ』

アイズも瞬時に理解したようで、そう指示した。

ナイス判断だ。

「ほ、本当に大丈夫なのか?何だよ仮面レーダーって」

心配性のルルシー。

「大丈夫大丈夫。ここはルリシヤに任せて、俺達は先に行きましょう」

「でも…」

「心配するな、ルルシー先輩。敵に襲われたら、俺の最新兵器、『ブートジョロキア・カラーボール』が炸裂することになるだろう」

「…大丈夫そうだな」

ね?言ったでしょ?ルルシー。

何で真顔なの?

「さぁ、刈りに行きましょう」

待ってろよ、負け犬共。

この死神から、逃げられると思うな。
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