The previous night of the world revolution5~R.D.~
「またルヴィアさんの心配ですか?」

ルレイアは、ペタペタと爪にマニキュアを塗りながら、涼しい顔。

お前さ。

もう人の執務室に勝手に入ってくるなとは言わないよ。

何回言っても無駄だからな。

でも、勝手に人の執務室をマニキュア臭くするな。

何回言っても無駄だから、もう言わないけどな。

「だって心配だろ?昨日だってあんな…」

死んだ魚の目をして帰っていったんだぞ?ルヴィア。

ルレイアは涼しい顔で、その後カラオケを楽しんで帰ったけどさ。

俺はルヴィアが心配で、気が気じゃなかった。

万が一、昨日のうちに仲直り出来てなかったら。

今日ルヴィア、出勤すら出来てないかもしれない。

自宅玄関のドアノブにロープ引っ掛けて、首吊ってる可能性まである。

心配過ぎる。

「心配しなくても大丈夫ですよ。あの二人なら」

と、相変わらず呑気なルレイア。

お前はそう言うけど…。

確かに、俺も大丈夫だとは思う。

何だかんだありながら、あの夫婦は仲良しだし…。

今まで何回もこういうことはあったし…。

でも…。

「…やっぱり心配だな…。ちょっと、ルヴィアの様子を見に…」

行こう、と立ち上がった、そのとき。

お決まりのように。

「ルルシーさん、ルレイアさん。おはようございます!」

超良い笑顔で、ルヴィアが入ってきた。
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