The previous night of the world revolution5~R.D.~
「やぁルルシー先輩。今日はルレイア先輩は留守なのか?」

「…」

ちらり、とパソコンから顔を上げる。

そこには、仮面のルリシヤが立っていた。

…なぁ。

扉が開く音とか、足音とか、全くしなかったんだけど。

こいつ、いや、こいつらは、何処からどうやって入ってきてんの?

本当に気になるから、教えて欲しいんだけど。

すると。

「やっほールル公、ルレ公~」

「遊びに来たよ」

「お邪魔しますっ…」

アリューシャ、アイズ、シュノの三人が、順番に扉を開けて入ってきた。

お前らは偉いぞ。

扉を開けて入ってきてくれるから、大変偉い。

ただし、一つ文句をつけるとしたら。

せめて、ノックをしてから入れ。

自分の部屋だと思ってるだろ。

もう今更だから、何も言わないけどさ。

それより。

「シュノ…。怪我は、もう大丈夫なのか?」

先日の、『厭世の孤塔』との抗争のとき。

シュノは、銃弾を腕に掠めて、怪我をした。

もう治っていれば良いのだが。

すると。

「うん。もう痛くないよ」

けろりとして、そう答えた。

強がっている様子はない。

良かった。

化膿したり、治りが遅かったら、最悪腕を切断なんてことにもなりかねないからな。

順調に治っているのなら、何よりだ。
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