The previous night of the world revolution5~R.D.~
「…そんな睨まないであげてくださいよ、ルルシー」
「…」
「年下の子をいじめるのは、良くないと思いますよ?まぁ俺も、ベッドでいじめるのは大好きですけど…」
…うるせぇ。
ルーチェスがルレイアの部下になって、三日後の夜。
この男は、またしてもぬけぬけと『青薔薇連合会』にやって来た。
しかも今回は、狐のお面はつけていなかった。
もう顔が割れたんだから、隠さなくても良いってか?
王宮から抜け出してきたと言うが、一体どうやって王宮の警護を抜け出してきたんだか。
で、夜の街に繰り出した、俺とルレイアとルリシヤとルーチェス。
「…ルリシヤは何でいるんだ?」
お前、大概何処にでもついてくるよな。
「何でと言われても…。ルレイア先輩に頼まれたからだ。一緒についてきてくれと」
「あぁ…」
そういうことか。
万が一ルーチェスが裏切って、ルレイアを暗殺でもしようとしたら。
俺とルレイアとルリシヤの三人で迎え撃てば、返り討ちにしてやれるもんな。
成程、ボディーガードの為に…。
…と、思ったら。
「それで師匠、今夜は何をするんですか?」
「えぇ、俺考えてみたんですよ。自分が師匠として、弟子に教えてあげられることは何だろうって」
「はい」
「そして、思い付いたのが…これです」
ルレイアが指差したのは。
ネオン煌めく、妖しい夜の歓楽街。
…うん。
…お前、ルリシヤのときも同じことしてたな。