The previous night of the world revolution5~R.D.~
だが、しかし。

それとこれとは話が別だ。




『青薔薇連合会』本部についてから、俺は早速ルリシヤに詰め寄った。

「おいルリシヤ貴様」

「どうしたルルシー先輩。イラついてるな。生理前か?」

「な訳ねぇだろ!」

「そうか。前じゃなくて、生理中だったか。お腹は温めた方が良いぞ」

お前、仮面剥ぎ取るぞマジで。

「ルーチェスに、俺の家教えただろ」

「なんだ、そんなことか…」

言うに事欠いてこいつ。

そんなことか、だと?

「警察に突き出してやろうか」

「まぁ落ち着け。俺は、料理と掃除が上手くなりたいという、可愛い後輩の為に、先輩として一肌脱いだだけで」

先輩面したいからって、俺の家と、俺の家の侵入経路を勝手に教えるな。

そもそも侵入してくるな!

「分かった分かった、ルルシー先輩」

「何が分かったんだよ?」

「今度お詫びに、俺が朝食を作っておいてやるから。後輩には負けてられないからな。手の込んだ朝食を…」

「お前達は、いい加減、そもそも侵入をやめろ!」

朝飯作っておいて欲しい訳じゃねぇ!

マジでもう、一発殴り飛ばしてやろうかと、本気で考え始めたが。

「おっと、そろそろ仕事の時間だ」

「は?」

「それでは失礼、ルルシー先輩」

ルリシヤは、何処から取り出したのか、俺の手に赤い薔薇を一本持たせ。

しゅばっ、と窓に足をかけ、そのまま飛び降りていった。

…何やってんの?あいつ。

何処の怪盗?

「…かっけー…!アリューシャもあれやる…!」

「あれはルリシヤだから出来るんだよ。アリューシャは危ないから、ちゃんと玄関から出ようね」

と、通りすがりのアイズ親子。

…もう、怒る気も失せました。

諦めるしかないんですね。はい。
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