The previous night of the world revolution5~R.D.~
「なんか最近また、俺の出番少な過ぎじゃないですか?」

「あ…?」

こいつはまた、何を言ってんだ。

出番も何も。毎日普通に生きてるじゃないか。

「俺はもっと、俺自身が輝ける場所が欲しいんです。俺という人生の晴れ舞台が!」

「良いよ、晴れ舞台なんて来なくて…」

「酷い!ルルシーは、俺の格好良い活躍がなくても良いんですか!?」

俺は別に構わないけど。

大体。

「お前の晴れ舞台ってことは、また何か厄介な抗争に巻き込まれて、お前と一緒に最前線に送られるってことだろ?だったら、晴れ舞台なんてなくても良い」

お前の晴れ舞台に付き合ってたら、命がいくつあっても足りやしない。

何回死にかけたと思ってんだ。

「…ルルシーのけーち」

ケチで結構だ。

どうせ俺はケチだよ。

「うわ~んルルシぃぃぃ。俺が格好良く活躍する舞台~!」

「面倒臭っ…」

いちいちベタベタとくっついてくるな、とルレイアを剥ぎ取ろうとした。

そのとき。

いきなり、俺の執務室の扉が、ギー…と不気味な音を立てて開き。

そこから、誰かが入ってきたかと思うと。

そのまま、バタンッ、と倒れた。

「…」

「…」

俺とルレイア、無言。

…行き倒れが、俺の部屋に入ってきた。

何故、わざわざここで行き倒れる?
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