The previous night of the world revolution5~R.D.~

sideルヴィア

─────…その日の夜。




俺は、フューニャ特製の手料理を食べていた。

今夜のメニューは、煮込みハンバーグである。

「美味しいですか?ルヴィアさん」

「うん。美味しいよ」

いつも通り、フューニャのご飯は文句なく美味しい。

ガッチリ胃袋掴まれてる系男子。俺。

「ふふふ…。そうでしょう。この私の手にかかったら、あなたなど、赤子の手を捻るがごとく…」

「…??」

フューニャ、何をほくそ笑んでるの?

え?何か入ってる?これ。

普通にめちゃくちゃ美味しいんだけど…。

…まぁ、死にはしないだろう。多分。

なんか、聞いたら危険な気がするので、何とか話題を変えよう。

「…そういえば、今日、うちに新しいメンバーが加わったんだよ」

ルーチェスさんの話でもしよう。

「あら、そうなんですか」

「物凄く強いらしい。何か事情があるみたいで、幹部ではないんだけど…。俺より若いだろうに、凄いな」

あのルリシヤさんと真っ当に渡り合えるのだから、俺なんかじゃ歯も立たないだろうな。

すると。

「そういえば、昨日お隣が越してきたらしくて、今日挨拶に見えましたよ」

「え、そうなのか?」

うちの隣は、長いこと空き部屋だったのに。

ようやく人が入ったのか。

「うちと同じご夫婦で、新婚だそうです。奥さんの方は、私といくつも歳が違わないですよ」

「へぇ…新婚夫婦か…」

なんか初々しいなぁ。

うちも新婚の時期があったなぁ。

フューニャはあのときと変わらず可愛いし、愛情はあのときより増したくらいだ。

「じゃあ、ご近所友達になれるかもな」

「えぇ、良い関係が築けそうです。今度は旦那さんの方にも会ってみたいですね」

旦那さん…か。

うちのマンションは『青薔薇連合会』所有の物件である。

だから、引っ越してきたのは多分、マフィアの関係者なんだろうけど。

何の仕事してんのかな。

うちの系列組織の人かな?

「何て名前なんだ?」

「確か…アンブローシアさんご夫婦です」

「…」

…ん?
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