The previous night of the world revolution5~R.D.~
ごめんな。このアホルレイアのせいで。

後でひっぱたいとくから、許してくれ。

「ま、まぁルヴィア…。ルーチェスと比べるのは酷だし…。よそはよそ、うちはうちじゃないか」

ルレイアの口を塞ぐ手を離し、俺はルヴィアの肩に手を置いて慰めた。

しかし、口が開いたと思ったら、いきなりルレイアが。

「あ!親が小学生くらいの子供に使う常套句だ!」

やめろ。

世のお母さん方も大変なんだよ。

「それでいて大きくなったら、『よその子は良い大学に行ってるのに…』とか、『よその子は親孝行してくれるのに…』とか言うんですよねぇ。全く、自分の投げたブーメランで真っ二つになって死ねば良いのに」

やめろ。

世知辛いことを言うな。

「ルヴィアの家は、ルヴィアの家。クランチェスカ夫妻はクランチェスカ夫妻だ。な?比べなくて良いんだよ」

ましてや、あんなルーチェスみたいな天才肌と。

あいつは特別なんだ。ルヴィアくらいが丁度良いんだよ。

「家事は苦手かもしれないけど、ルヴィアには他にたくさん良いところがあるよ。お前の嫁も、ちゃんとそれを分かってくれてるはずだ」

「…ルルシーさん…」

「だから元気を出せ。そんなに落ち込む必要はないんだよ」

「は、はい…」

よし、元気出てきたな。

これで万事かいけ、

「いや~分かりませんよ?今頃、『あんな家事無能な夫は捨てて、ルーチェスさんみたいな高スペック夫を見つけよう』と、婚活サイトをサーフィンしてるか、もごもごもご」

「余計なことを言うなぁぁぁ…!」

やっぱり連れてくるんじゃなかった。

ルヴィアの傷口に塩を塗ってどうする!

案の定、ルヴィアは。

「よ、嫁が。嫁が俺を、俺を捨て…」

「落ち着くんだルヴィア。お前の嫁が、お前を捨てる訳…」

「えばばば※◆○↑∩¬∇∠∀」

「正気に戻れルヴィア!」

また狂ってしまった。

誰か、ルリシヤを呼んできてくれ。

あと、誰でも良いからルレイアを捨ててきてくれ。
< 515 / 627 >

この作品をシェア

pagetop