The previous night of the world revolution5~R.D.~

sideルレイア

──────…俺は、すぐさまアリューシャに指示した。

本当は使いたくなかったが、やむを得ない。

ここは、「ルレイア式ノック」をして、礼儀正しく潜入させてもらおう。

「アリューシャ」

『何?』

「あれを使います。すぐに準備を」

『もうしてるよ』

さすが。準備万端ってことか。

ならば、もう躊躇うまい。

こんなもの使ったら、後でアイズが怒るかもなぁ。

そうなったら、アリューシャと一緒に謝ろう。

だから、ちゃんと戻ってきて、俺達を叱ってくれよ、アイズ。

「頼みます、アリューシャ」

『了解』

俺は双眼鏡を手に、廃工場の堅牢な分厚いコンクリートの壁を見つめた。

その一点に吸い込まれるように、巨大な砲弾がコンクリ壁に激突した。
< 53 / 627 >

この作品をシェア

pagetop