The previous night of the world revolution5~R.D.~
「夫の浮気管理は、妻の特権であり、責務です」

「ほ、ほう…?」

「どうするんですか?新婚のうちから、そんな寛容で」

か、寛容かな?

確かに寛容かもしれないけど…。

「そのうち、堂々と愛人を家に連れてきて、『今日から一緒に暮らすから、お前ら仲良くしろ』なんて言い始めるかもしれませんよ」

「…うわぁ…」

さすがに…それは嫌かも。

ルーチェス君が何処で何してても良いけど、それを家に持ち込まれるのはちょっと…。

ましてや、ルーチェス君が私の目の前で、別の男や女とイチャイチャしてるところを想像すると…。

…うん。それは嫌だ。

せめて、私の見てないところでやって欲しい。

「確かに、それは嫌だね」

「既に手遅れである可能性もありますよ」

「えー…。やだ…」

本人は「浮気はしない」って言ってたけどなぁ。

どうなんだろ。

誰だって結婚するときは、「永遠の愛を誓います」とか言うもんね。

とか言いながら、数年後に浮気で離婚したりするんだ。

「でもそれを言うなら、フューニャちゃんのところだって危なくない?」

「何ですと?」

「フューニャちゃんの旦那さんも、他の人とイチャイチャしてるかもよ?」

「まさかそんな。あの人に、私の鼻を誤魔化せるはずがありません」

って、フューニャちゃんは絶対的な自信を持ってるみたいだけど。

「わっかんないよ~?最初の頃は、フューニャちゃん対策が分かんなくて、大人しくしてたかもしれないけど」

「…」

「最近は、フューニャちゃんの鼻を誤魔化す方法を独自に身につけて、こっそり浮気してるかも」

「…!なんてこと…!ルヴィアさんが私の鼻を掻い潜って浮気とは…!実に良い度胸です」

あ、そうだ。

ちょっと、良いこと思い付いた。

「ね、フューニャちゃん。ちょっと良いこと思い付いたんだけど、やってみない?」

「聞きましょう」

夫の浮気、許すべからず、ってね。

女の子達も目を光らせるんだってこと、分かってもらわないと。
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