The previous night of the world revolution5~R.D.~

sideルルシー

─────…その頃。

パーティ会場では。

「よし、皆クラッカーは持ったか?」

「バッチリよ!このスナイパーアリューシャ、見事にシュー公に当ててみせる!」

アリューシャ。お前、クラッカーを何か勘違いしてないか?

前も使ったことあるだろ。忘れたのか。

すると。

喋れないルリシヤ(口の中に万国旗が入ってる)が、手話で何かを喋っていた。

「ルーチェス。通訳」

「分かりました。『ちなみに、今日用意したクラッカーは、ルリシヤ特製★キューティーフレグランスクラッカーだ』だそうです」

このクラッカー、ルリシヤの手作りなのかよ。

お前は本当に器用と言うか…。

その才能を、頼むから別の方向に活かしてくれ。

「シュノさん、来てくれますかね?」

「ルレイアが迎えに行ってるんだから、大丈夫だとは思うけど…」

主役であるシュノが来てくれなかったら、用意したもの全てがおじゃんだ。

ルレイアのことだから、言葉巧みに連れ出してくれると思うが…。

すると。

「みなさ~ん。入りますよー」

「おっ、来た!」

ルレイアが、会議室の扉をノック。

俺達はクラッカーを構え、配置に着く。

さぁ、行くぞ。

ルレイアが、シュノを連れて扉を開け。

一歩、中に入った瞬間。

俺達は、揃ってクラッカーを鳴らした。

ルレイアはともかく、シュノはぽかーん顔であった。
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