【更新停止中】大好きなお菓子を絶ったらダイエットには成功したけど、おかしなお菓子達から愛されるようになりました!?
「甘楽ちゃんがっ……! 男にたぶらかされているらしい……!」
「は? え? たぶらかされている……で、ございますか?」
迫真ある危機迫る表情。
田中の脳裏には、ただ一つのことだけが思い出されていた。
(あぁ、そういやこの人ーー親バカだったな)
と。
話の内容は、痩せたことにより可愛くなって男にモテたということだが、自分以外の異性が娘を好きになるのは許せないということだ。
「とりあえずーーその男達が、甘楽ちゃんと同じ学校へ通えなくするために、親の仕事を失脚させるか。私立は金が払えなくなったら追い出されるだろ」
「真面目な顔してとんでもない事を言わないで下さい。良い事じゃないですか。痩せたのは、健康的だし、モテないよりはモテる方が何かと人生得かと思えますが」
「百歩譲って、痩せたのは良しとしよう。一グラムでも甘楽ちゃんがいなくなるのは、大変悲しい事だが、肥満による病気のリスクが高いのも事実。病魔が甘楽ちゃんの体を貪るなど許せん。俺でも、甘楽ちゃんに嫌われないよう触れないようにしてるのに……!」
「はぁ、そうですか」
だんだんと重役への対応が雑になっている。
「ーーあ。それなら一つ。提案、と申しますか……試してみたいことがあるのですが」
「ん? なんだ?」
「ここで申し上げるのは……これからの楽しみにしておいて下さい」
重役は、不満そうにしているが田中の頭の中には一つ妙案が浮かんでいた。