天使の詩(うた)〜divine wind song〜
「なにを・・・何をすればいいですか・・・?」
しばらく黙ったのち、ようやく絞り出すように声を発する。
ショックを隠せなかった。
「あなたには試験を受けてもらいます。ひとりの人を幸せにすること。それが今回の試験、いえ、試練ね」
指導官も心苦しそうに告げる。
「受けるか、受けないか、それはあなた自身で決めなさい。私たちはあなたがどちらを選んでもよいと思っています。すぐに決める必要はありません。そうね・・明日、同じ時間までに決めておきなさい」
そう告げると指導官は放心するセシルをおいて立ち去って行った。