きみは、俺のただひとり ~神様からのギフト~
ジェレマイアに促され、リデルがテーブルについた途端。
改めてもう一度、ジェレマイアはデイヴに頭を下げた。
「先日、リデルさんに求婚しました。
彼女には受けて貰えました。
貴方にはこれまで、色々助けていただいていたし、今回の事についても、尋ねてくださっていたのに、何も話さずにいて。
それなのに、お願いをする時だけ会いに来るのは、自分勝手な事だと分かっています。
どうか、リデルさんを娶らせてください。
お願いします」
デイヴは本邸の使用人であるのに、こんなにへりくだって挨拶をするジェレマイアに、リデルは驚いた。
次期領主の地位から外されたとは言え、ジェレマイアは主家のひとり息子だ。
本人は家を捨てる、と言っているが、今はまだご領主様の嫡子である事に変わりはないのに、デイヴはその挨拶を普通に聞いて、難しい顔をしている。
「リデルとジェレマイア様の事は、3日前に馭者として送ってきたでしょう。
あの日から気付いていました。
白いビオラも貴方からだと分かりましたし。
それに、あの醜聞も何かしらの事情があっての事だろう、と私なりに理解もしていました。
貴方は昔からリデルに一途だった。
それを何年も真摯に伝えてくださっていたのに、応えなかった私に頭を下げる必要はありません」
「父さん……ごめんなさい」
改めてもう一度、ジェレマイアはデイヴに頭を下げた。
「先日、リデルさんに求婚しました。
彼女には受けて貰えました。
貴方にはこれまで、色々助けていただいていたし、今回の事についても、尋ねてくださっていたのに、何も話さずにいて。
それなのに、お願いをする時だけ会いに来るのは、自分勝手な事だと分かっています。
どうか、リデルさんを娶らせてください。
お願いします」
デイヴは本邸の使用人であるのに、こんなにへりくだって挨拶をするジェレマイアに、リデルは驚いた。
次期領主の地位から外されたとは言え、ジェレマイアは主家のひとり息子だ。
本人は家を捨てる、と言っているが、今はまだご領主様の嫡子である事に変わりはないのに、デイヴはその挨拶を普通に聞いて、難しい顔をしている。
「リデルとジェレマイア様の事は、3日前に馭者として送ってきたでしょう。
あの日から気付いていました。
白いビオラも貴方からだと分かりましたし。
それに、あの醜聞も何かしらの事情があっての事だろう、と私なりに理解もしていました。
貴方は昔からリデルに一途だった。
それを何年も真摯に伝えてくださっていたのに、応えなかった私に頭を下げる必要はありません」
「父さん……ごめんなさい」