きみは、俺のただひとり ～神様からのギフト～

　そのやり取りを見ていたエラは、このふたりの関係は行き違いがあったとしても、喉元過ぎれば元通りになる本当の親子みたいだな、と改めて感じた。
　


「無理は禁物ですが、食べられそうな物だけでもいいので、口にしてください」

「了解、心掛けるよ。
　もう薬に頼らない。
　体力が無ければ、何も出来ないし、な？」　


　報告を受けたデイヴがリデルが来たことを知って、突撃してくるのを予め見越していたのか。
　傍らに立つリーブスに、ジェレマイアが確認するように問いかけると、忠実な家令は黙って頷いていた。


「では、これから週明けまで休暇をいただきましたので、もし何かございましたら、使いを寄越してください。
　エラ、君も疲れただろう、週末はゆっくり休むようにな」


　早口にそう言いながら、デイヴが客室を出て行き、彼と話があったのか、リーブスまで付いて出て行ったので。
　意図せず、置いていかれたエラはジェレマイアと残された。

　
　お食事の量が日々減っている、と使用人達を心配させていたジェレマイアの食欲が戻ってきたのは、きっと……