* Snow gift *
12月23日、午前6時21分。
学生身分を卒業してからこのかた。
どういうわけかこの日は決まってすこぶる早く目が覚める。
加えて、すこぶる──寝覚めは悪い。
理由はなんのことはない。
明日という日を焦がれて興奮しているかのような自分の起きっぷりにゲンナリするからだ。
早起きしたところで3文の得なんてするわけもなく。
「はぁぁぁぁぁぁ……」
3割増しのため息が出るだけ。
“カノジョ”という単語が最近は異国の言葉に聴こえて仕方がない。
まったく。
いっそ二度寝を通り越してふて寝でもしたいところだけれども──
世知辛い世の中は“仮病”なんてものを俺に許してはくれやしないのだ。
学生身分を卒業してからこのかた。
どういうわけかこの日は決まってすこぶる早く目が覚める。
加えて、すこぶる──寝覚めは悪い。
理由はなんのことはない。
明日という日を焦がれて興奮しているかのような自分の起きっぷりにゲンナリするからだ。
早起きしたところで3文の得なんてするわけもなく。
「はぁぁぁぁぁぁ……」
3割増しのため息が出るだけ。
“カノジョ”という単語が最近は異国の言葉に聴こえて仕方がない。
まったく。
いっそ二度寝を通り越してふて寝でもしたいところだけれども──
世知辛い世の中は“仮病”なんてものを俺に許してはくれやしないのだ。