WHITE PRINCESS
――――…‥
「はい!ココア!飲めよ!」
「………。」
無言でココアを受け取った。
私が金髪に連れてこられたのは
水商売などの店が
数多く集まる通りにある公園。
「…‥なあ。
俺、覚えてない?」
私はココアを一気飲みした。
私の顔を見つめる金髪。
外灯に照らされるこいつの顔は
改めて見ると整いすぎていた。
私はココアを一気に飲み干して
金髪と向き合った。
「…‥翔平。」
不機嫌そうに言うと
翔平の整った顔が
くしゃっと笑った。
「覚えててくれたんだ!」
そして持ってたコーヒーを飲んだ。
私は翔平から目線を外し、
静かな空を見上げた。
星がとても綺麗に見えた。
夜空を見るなんて
いつぶりだろう――…‥
いつからか、
夜になるのが凄く怖くなってた。
隼士が殴るのは
いつも夜だったから…‥
だけどもう、怖がる事ない。
隼士とは終わったんだ――…‥