WHITE PRINCESS
―――――……
翔平と駅の近くの
ファミレスに来た。
「クリームパスタは決まりでしょ〜。
パフェ高っ!」
私は何だか嬉しくて
メニューを見て独り言を言っていた。
そんな私を見て
翔平は笑っている。
「パフェ食えよ。
しょうがねえからおごってやるよ。」
「本当!?やった!」
私はウエイトレスに
クリームパスタと苺パフェを注文した。
♪〜♪〜♪♪〜
「あっごめん!」
私の携帯が鳴った。
「いーよいーよ、出て。」
液晶には公衆電話の文字。
――…「もしもし?」
『…‥アンナ?
私。結衣だけど…』
「結衣!寛貴君の事、
どうして言ってくれなかったの?
急にビックリしたよ…」
結衣は私に気を遣ってくれたのだと
分かっていながらも
少し淋しかった私は
結衣を困らせるような事を
言ってしまった。
『ごめんね…‥。
私、しばらく帰れないの。
隼士君のとこから
無理矢理連れ出したのは
私なのに、こんな
無責任な事言ってごめん…』
「ねえ、結衣?
帰れないってなんで?
いつ帰って来るの?
何があったの!?」
結衣は何も答えない。
しつこく問い掛けると
結衣の小さな小さな声が聞こえた。
『…‥寛貴…‥…
寛貴……‥もう歩けないの‥』