WHITE PRINCESS
―――――…‥
「あー!お前っ!
それ俺のラーメン!!」
「いーじゃん!ちょっとくらい!」
「バカっ!
このラーメンはお前みたいに
ちゃらい奴は戦えねーよ。」
「はあ?」
「このラーメンは
俺がインスタントラーメンの中で
唯一、真剣勝負ができる相手だ。」
「わけわかんない…。」
一緒に住み始めて3日‥…。
付き合おうとも好きだとも
言われてない。
翔平が私をどう思っているかも
分からない。
でも、私は翔平といれるだけで幸せ。
翔平の部屋は狭いし、なんだか殺風景だ‥…
――――‥…
時計の針が午後6時を指す。
私はこの瞬間が大嫌い。
「じゃあ行くわ。」
翔平がジャケットを羽織る。
「うん‥…。」
―――――…‥
翔平を見送った後、
街に出て来た私は
可愛い雑貨屋さんに入った。
翔平のあの殺風景な部屋に
何か飾りたいから…。
♪〜♪♪♪〜
お店にはクリスマスソングが流れていて
周りの人はみんなクリスマス気分。
「クリスマス…‥明後日だ。」
―――――…‥