WHITE PRINCESS
―――――…‥
眩しい…‥
怪しげなネオンの光が‥…
うるさいくらい、賑わう人たちが…‥
私には、みんな同じに見える。
仕事帰りに酔っ払ってるおじさんや
髪を綺麗にカールさせた女の子
行き交う女の子に声をかけるイルカ。
この街の人たちは、楽しそうで寂しそう。
華やかなネオンの光で隠してるつもりなのかな。
「寛貴‥‥‥。遅いよ。」
大阪のたこ焼き食べさせてくれるって言ったのに。
何で私、一人で来てんのよ。
人で溢れかえった橋の下は、割と静かだった。
黒い川に、うるさいネオンが反射する。
「あ、ドンキ。」
寛貴、柔軟剤ないって言ってたし。
私はダウニー片手にレジに向かった。
お会計を済ませて外の自販機でジュースとコーヒーを買い、小さな橋の下にしゃがんだ。