鬼隊長は元お隣女子には敵わない~猪はひよこを愛でる~
意地悪く笑われ、声が詰まる。
てか、自分だって興奮していたくせに!
「ひなが俺と結婚するって決めるまで、俺はひなを抱かない」
それっていったい、なんなんだろう。
猪狩さんなりのけじめなのかな。
でも、それだけ私を大事にしたいんだっていう気持ちだけはわかった。
「だから、そのときを楽しみにしとけ。
……俺は凄いからな」
意味深に耳もとで囁かれ、顔からぼっと火を噴いた。
近所の交番の電話番号を登録させ、なんかあったらすぐ連絡と私を心配しつつ猪狩さんは帰っていった。
ひとりになり、ソファーにぽすっと寝転ぶ。
「……ふふっ。
ふふふふっ」
右手薬指に嵌まる、シルバーの指環を見てつい笑ってしまう。
自分からねだったとはいえ、男の人からこんなプレゼントをもらうのは初めてだ。
しかも相手があの、猪狩さんとなると。
「どうしよう。
幸せすぎる」
奇声を発しそうになってぬいぐるみで抑えた。
猪狩さんが好きだ。
でも、結婚となるとあと一歩、勇気が出ない。
「猪狩さんの本当のお仕事、知らないからかな……」
右手を上げ、指環を眺める。
知ったら私はそのとき、どう決断を下すのだろう?
てか、自分だって興奮していたくせに!
「ひなが俺と結婚するって決めるまで、俺はひなを抱かない」
それっていったい、なんなんだろう。
猪狩さんなりのけじめなのかな。
でも、それだけ私を大事にしたいんだっていう気持ちだけはわかった。
「だから、そのときを楽しみにしとけ。
……俺は凄いからな」
意味深に耳もとで囁かれ、顔からぼっと火を噴いた。
近所の交番の電話番号を登録させ、なんかあったらすぐ連絡と私を心配しつつ猪狩さんは帰っていった。
ひとりになり、ソファーにぽすっと寝転ぶ。
「……ふふっ。
ふふふふっ」
右手薬指に嵌まる、シルバーの指環を見てつい笑ってしまう。
自分からねだったとはいえ、男の人からこんなプレゼントをもらうのは初めてだ。
しかも相手があの、猪狩さんとなると。
「どうしよう。
幸せすぎる」
奇声を発しそうになってぬいぐるみで抑えた。
猪狩さんが好きだ。
でも、結婚となるとあと一歩、勇気が出ない。
「猪狩さんの本当のお仕事、知らないからかな……」
右手を上げ、指環を眺める。
知ったら私はそのとき、どう決断を下すのだろう?