幼なじみは、私だけに甘い番犬
親友の琴乃はすらりとした体型で目鼻立ちがくっきりとした美人さん。
ショートボブの黒髪は私の憧れの直毛ストレート。
動く度にさらりと揺れるのが、何とも言えないほど羨ましい。
性格は姐御肌で、勉強もスポーツも万能の優等生。
私は『琴ちゃん』と呼んでいる。
テーブルの下に視線を落とした琴乃が、口を開いた。
「結構、買ったね~」
「1年以上、服とか買ってなかったから、いっぱい買っちゃった」
「いいんじゃない?今日誕生日なんだし」
「あ、そうだ。琴ちゃん、誕プレの下着、ありがとね」
「どぉ致しまして~」
誕プレにと、琴乃が可愛いブラとショーツのセットを買ってくれた。
その他にも、お揃いのヘアピンやハンカチ。
新しいローファーや部屋着などが入ったショップの紙手提げ袋が、テーブルの下に所狭しと置かれている。
「帰ったら、ケーキでお祝い?」
「……たぶんね」
「いいなぁ~、椰子ママのケーキ。久しく食べてなーい」
「いつでも食べにおいでよ。お母さんに言っとくし」
「ホント?!」
「うん」
「やった!」
私の母親は元パティシエだったこともあって、かなり本格的なスイーツを作る。
ホットカフェラテにフゥ~と息を吹きかけていると。