救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~

10 触れられない

「あの……ルーファス。貴方って、ダンスがとっても上手なのね。踊りやすいわ」

 踊りながらサブリナがそう口にすれば、ルーファスは意味ありげに目を細めて微笑んだ。

「サブリナも、ダンスが上手だね。君は本当に、模範的な貴族令嬢だ」

「……模範的なって……それって、どういう意味なのかしら?」

 ルーファスの言葉に引っかかりを感じたサブリナは、心に咄嗟に浮かんだ疑問を口にして、同時にしまったとも思った。

(ああ。いけないわ。私はルーファスの機嫌を決して損ねてはいけない役目なのに……もしかしたら、何かを責めているように聞こえてしまったかもしれない)

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