リアル・アクション・アプリ
難易度
昼休憩になると、私と昇は窓際の席を借りてふたりで読書を始めた。
昇は昨日の内に都市伝説詰め合わせ本を読み終えることができなかったようで、今日は教室で読みたいと言い出したのだ。
私は図書館へ行って新しい本を借りてこようと思っていたのだけれどなんとなく「私もまだ読み終わってないから」と言ってしまい、こうして肩を並べて本を開いている。
時折窓の外を見ると山の木がオレンジ色に色づき始めている。
だけど日中の窓辺はまだまだ暖かくて、ついうたた寝してしまいそうだ。
「瞳、徹夜で読書したんじゃなかったの?」
知里が近づいてきて小声で質問してくる。
「ちょっと、余計なこと言わないで」
と、慌てて昇の方を確認するけれど、昇は読書に夢中で聞こえていないみたいだ。
ホッとしたあと、知里をにらみつける。
知里は小さくてかわいい舌をペロリと出して逃げていってしまった。
その先には美穂がいて、こちらをみて笑いながらこそこそと話をしている。
私はそんなふたりに気が付かないふりをして、1度読み終えた本に視線を落としたのだった。
昇は昨日の内に都市伝説詰め合わせ本を読み終えることができなかったようで、今日は教室で読みたいと言い出したのだ。
私は図書館へ行って新しい本を借りてこようと思っていたのだけれどなんとなく「私もまだ読み終わってないから」と言ってしまい、こうして肩を並べて本を開いている。
時折窓の外を見ると山の木がオレンジ色に色づき始めている。
だけど日中の窓辺はまだまだ暖かくて、ついうたた寝してしまいそうだ。
「瞳、徹夜で読書したんじゃなかったの?」
知里が近づいてきて小声で質問してくる。
「ちょっと、余計なこと言わないで」
と、慌てて昇の方を確認するけれど、昇は読書に夢中で聞こえていないみたいだ。
ホッとしたあと、知里をにらみつける。
知里は小さくてかわいい舌をペロリと出して逃げていってしまった。
その先には美穂がいて、こちらをみて笑いながらこそこそと話をしている。
私はそんなふたりに気が付かないふりをして、1度読み終えた本に視線を落としたのだった。