トライアングル
「大丈夫、大丈夫!これから知っていけばいいからさ!」

「いや…だから…。」

笹倉が断ろうとしてるのが明らかだった。

確かこいつは、女好きで有名だ。…こういうやつが1番腹立つ。

笹倉の隣にべったりくっついてるやつを俺が離そうとしたときだった。

「その辺にしとけ!」

現れたのは藤堂先生だった。それに田山もいた。

「な、なんで…。」

「臨海学校は男女の交流のためにあるんじゃない。お前はコテージに戻って反省文だ。」

「マジかよ…。」

こうして俺達の班は肝試しが中止になった。

田山が笹倉に話し掛けた。

「舞、なんともない?」

「…みかぁ〜。」

「舞はあ〜ゆ〜のダメだもんね…。舞が落ち着くまでそばにいるから!」

その言葉もあってか、笹倉はだいぶおだやかになった。
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