トライアングル

智也SIDE

始業式当日、相変わらず元気な声が教室から聞こえた。…笹倉だな。

…笹倉の第1印象は、凄くインパクトがあった。

だって、席替えなのに『ここ空いてますか?』って聞くんだぜ!?

面白いやつだと思って、それ以来よく話すようになったんだよな〜。

…そういや担任、葛木だったな…また呼び出しが多くなるな…。

そんなことを考えてたら、新任の教師が壇上であいさつをしていた。

若い先生は…男!?

その事実を知った瞬間、なぜか笹倉に視線を向けた。
…笹倉の顔が何かいつもと違っている気がした。

それを見た俺は、何かモヤモヤした感覚がしていた。

『あ〜もう、どうしたんだ俺は!!…まさか、これって嫉妬!?いや、まさかな…でも…。』


…そうして悩んでいるうちに、教室にいつの間にか着いていた。


『…うだうだ悩んでるなんて、俺らしくない。本人に聞けばわかるんだから、聞こう!!』


雑念を振り払い、決意して席を立ち、笹倉の所に来た。
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