あなたは彼氏…
好きです…
―始め~!1、2、3……―
「あ………やってるやってる」
上下白のウィンドブレーカーに身を包み、他の部員達と楽しそうにラケットを振る姿。
あなたに出会って、ちょっぴり早起きになった私。
校門をくぐってから、昇降口に着くまでの短い距離だけど……この間だけ、私の歩調がゆっくりになるの。
部活の朝練してるあなたの姿が見たいから。
私ね、何人もいる中から、一瞬であなたを見つけられるんだよ。
背筋がピンとしてフォームが凄く綺麗。
それに、手足がとても長いの。
ラケットを振る度に揺れる前髪。
風が吹いてる日は、おでこが少し見えるんだ。
いつもと違う感じに凄くドキドキする。
でもここでいつもおしまい。
教室の窓から見る勇気はない。