あなたは彼氏…





次に君に会うのは、教室。










そう。君はクラスメートだから。







いつも鐘が鳴るギリギリに駆け込んでくるよね。







息をきらせながら、鞄を置くのは私の隣の席。






そして……ふわりと香る洗濯洗剤の香と共に、いつものように『おはよ~』って笑ってくれる。








私は嬉しくて、ドキドキしながら「おはよ」って返すの。



さっきまで、頭の中で話す話題を一生懸命考えてたのに、何一つ出てこない。


そんな自分に、もどかしさを覚えてるうちに、君は男子の群れの中に消えてしまう。







―うまく話せなかった………―








そんな小さな事に凹みながらも、また次の機会を狙ってる。






隣の席なのに、見てるのが精一杯。
いや、それが一番幸福なのかもしれない。





席替えのくじ引きで、席が隣になったときは、めちゃくちゃ嬉しかった。







思わず神様に感謝しちゃったくらい。








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