あなたは彼氏…
もっと早くに、その娘に見つかる前に、告白してたなら…………何か違ってたかしら。
もしかしたら、君の隣に居るのは私だった?
そう思わずにはいられない。
もっと早く勇気を出していたら……
でも違うね。
どれだけ私が勇気を出していても、きっと君の赤い糸が繋がっていたのは私じゃなかった。
その二つ年下の可愛い彼女が君にとって最良の人――――――――
●
『あれ?今帰り?』
「あ…うん。委員会で」
珍しく遅くなった下校。
昇降口から薄暗くなった外に出たとこの柱にもたれていた君。
いち早く私に気づいてくれた。
『保健委員?』
「うん…」
『そういえば一年くらい前さぁ、俺世話になったよね。あれのおかげで酷くなんなくて済んだんだよ。二日後に大会あったから、すげぇ助かった。今更だけどサンキューな』
―覚えててくれたんだね……―
嬉しかった。
本当に嬉しかったの。
私の不完全燃焼の気持ち、君に伝えてしまいたくなった。
「あのね、私………」
『まーくん?だぁれ?』
心臓が一気に凍り付いた。
君の向こうからひょっこり顔を出した、小さい可愛いらしい女の子。