うしろの正面だーあれ
「今日は色々決めないといけない。まずは学級委員長から、誰か立候補する者はいないか?推薦でもいいぞ。」
担任が言うと、クラスはざわめき始めた。
「え〜 やっぱ鶴見と沙良だよね〜!」
「憂が委員長なら、あたしも立候補しよっかな〜♪」
「俺、亀地なら委員長やってもいい!」
「やめとけって。
不釣り合いだ。」
「るせっ。」
その様子を、杏奈は頬杖をつきながら冷ややかな目で見ていた。
「は〜い!やっぱり鶴見・亀地ペアが良いと思いま〜す!」
「鶴見と亀地、どうだ?」
クラスの視線が2人に注がれる。
「えー やだー。」
憂が面倒臭そうに言った。
「あたしは別にいいよ?
みんなが嫌じゃなければ。」
「俺は嫌〜。」
再び憂が訴える。
「よし!じゃあ、このクラスの委員長は鶴見と亀地に決定!他にやりたい奴いないか?」
「ぅおおい!
嫌っつってんじゃん!」
憂の反論も虚しく、担任は勝手に決めてしまった。