うしろの正面だーあれ
小声で文句を言うものの、表立って意見する者は居なかった。
それゆえ、女子の学級委員長は杏奈に決められた。
キーンコーンカーンコーン・・
キーンコーンカーンコーン・・
チャイムが鳴ると同時に、沙良の元へクラスの大半が押し寄せた。
「沙良〜!大丈夫!?」
「俺は沙良派だかんなっ!」
「あたしも!
絶対 沙良派だよ!」
「ありがと〜みんな。
でも平気だよ?別に やりたくなかったし。」
「そっか、そうだよね!先生が勝手に決めてたもんね。」
「…でもさ〜。やっぱ沙良にクラスまとめてほしかったっつぅか。」
「鶴見・亀地ペアは最強だもん。」
「小学校から一緒なんだよね?」
「そうだよ〜。
…あ、そうだ。怖い話、したげよっか?」
「え〜聞きた〜い!」
そして、沙良は語り始めた。